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天之久比奢母智神

読み
あめのくひざもちのかみ/あめのくいざもちのかみ
ローマ字表記
Amenokuizamochinokami
別名
-
登場箇所
上・国生み神生み
他の文献の登場箇所
天之久比売女道神(旧・陰陽本紀)
梗概
神生み段にて、速秋津日子・早秋津比売の二神が河・海を分担して生んだ八神の一柱。
諸説
「天之」は①天空、②天上或いは高天原、③美称等のように説かれているが、天之水分神と国之水分神、天之狭土神と国之狭土神などと合わせ、ここではこの神の次に誕生する国之久比奢母智神との対応で説かれるものが多い。 「久比奢母智」については、①汲瓠持ちの意、②杙瓠(杓)持ちの意、③水を扱う器具に関係のある名などと解釈されている。いずれにしても、器具を以て水を汲むことを表す神だろう。灌漑の神といわれ、水分神との関連から用水を汲み然るべき場所に行き渡らせる神が連想されたと指摘される。祝・鎮火では「更に生める子、水の神・瓠・川菜・埴山姫、四種の物を生み給ひて、此の心悪しき子の心荒びるは、水の神・瓠・埴山姫・川菜を持ちて鎮め奉れと、事教へ悟し給ひき」と記され、火神を鎮めるために誕生する子の中に瓠がある。
この神を含む八神は速秋津日子神と早秋津比売神が生んだ神とする説が多いが、この二神に結婚した記述がないことから場を整えた(持ち別けた)だけであり、八神を生んだのは伊耶那岐命・伊耶那美命とする説もある。また、神生み段の最後に記されている、岐美命二神が共に生んだ三十五神に含むのか説が分かれているところである。
参考文献
野口武司「「古事記」神生み段の左註「神参拾伍神」について-上-」(『藝林』25-3、1974年6月)
野口武司「「古事記」神生み段の左註「神参拾伍神」について-中-」(『藝林』25-4、1974年8月)
野口武司「「古事記」神生み段の左註「神参拾伍神」について-下-」(『藝林』25-5、1974年10月)
毛利正守「古事記上巻,島・神生み段の「参拾伍神」について」(『国語国文』45-10、1976年10月 )
青木周平「古事記「神生み」段の表現--「因河海(山野)持別而」を中心に (上代文学の表現と方法<特集>)」(『国語と国文学』68-5、1991年5月)

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