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石巣比売神

読み
いはすひめのかみ/いわすひめのかみ
ローマ字表記
Iwasuhimenokami
別名
-
登場箇所
上・国生み神生み
他の文献の登場箇所
旧 石巣比売神(陰陽本紀)
梗概
 伊耶那岐・伊耶那美二神の神生みによって生まれた神。
諸説
 名義は、岩と砂を表すとする説がある。先に生まれた石土毘古神と名前が対応しており、神生みの段において、石土毘古神から風木津別之忍男神までを、住居に関する神々と見て、石土毘古神と共に筆頭に当たることから、竪穴住居の床や壁面を構築するのに第一に必要な岩や土、砂の神格化とする説がある。また、スを巣、つまり住居の意味にとり、刀自のような、住居の管理者の女性という性格を持った神とする説もある。一方、国生みから神生みへ移るという展開の上に、住居の神を位置付けることの妥当性を疑問視する意見もあり、これらも神生みで誕生した他の神々と同様に、自然に関する神々とする見解もある。その立場からは、石土毘古神・石巣比売神を、国生みで生まれた島(国土)に大地が形成されることの表象とする説がある。
参考文献
山田孝雄『古事記上巻講義 一』(志波彦神社・塩釜神社古事記研究会編、1940年2月)
倉野憲司『古事記全註釈 第二巻 上巻篇(上)』(三省堂、1974年8月)
西郷信綱『古事記注釈 第一巻(ちくま学芸文庫)』(筑摩書房、2005年4月、初出1975年1月)
『古事記(新潮日本古典集成)』(西宮一民校注、新潮社、1979年6月)
『古事記(日本思想大系)』(青木和夫・石母田正・小林芳規・佐伯有清校注、岩波書店、1982年2月)
神野志隆光・山口佳紀『古事記注解2』(笠間書院、1993年6月)

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