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当麻之倉首

読み
たぎまのくらのおびと
ローマ字表記
Tagimanokuranoobito
登場箇所
用明記
他文献の登場箇所
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始祖
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後裔氏族
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説明
 当麻地域(大和国葛下郡当麻郷)を本拠地とし、朝廷の倉(蔵・椋)の仕事に従事する倉人(蔵人・椋人)を統轄した氏族。『古事記』では用明天皇の妻・飯之子の出身氏族として名がみえる。他方『日本書紀』は葛城直出身という異なる伝承を載せている。『上宮聖徳法王帝説』には葛木当麻倉首とあるため、複姓と考えるべきだろうか。葛城直は葛城国造に任じられた氏族であり、そのうち当麻地域を本拠地とする一族が自立して当麻之倉を称したとの説もある。広子(=飯之子)と当麻之倉首との関係を記さない『日本書紀』においても、その子である麻呂子皇子を当麻公の始祖としているから、飯之子が当麻地域と密接にかかわる存在であったことは間違いないだろう。当麻之倉首の始祖や後裔氏族は判然としないが、葛城直と同族とする説に従うならば、高御産巣日神に列なる氏族ということになる。
参考文献
直木孝次郎「人制の研究」(『日本古代国家の構造』青木書店、1958年11月)
黛弘道「大和国家の財政」(『律令国家成立史の研究』吉川弘文館、1987年12月、初出1965年7月)
門脇禎二『葛城と古代国家』(講談社学術文庫、2000年5月、初出1984年9月)

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