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角鹿海直

読み
つぬがのあまのあたひ/つぬがのあまのあたい
ローマ字表記
Tsunuganoamanoatai
登場箇所
孝霊記
他文献の登場箇所
-
始祖
日子刺肩別命
後裔氏族
海直
説明
 海部を統轄した海直のなかでも、越前国敦賀郡を本拠とした氏族。角鹿は敦賀とも書く。『古事記』では孝霊記の系譜記事に、日子刺肩別命(孝霊天皇の御子)の後裔氏族として名がみえる。日本海側の海直・海部直の多くが丸邇臣や尾張連と系譜的に結びついているなか、角鹿海部は孝霊天皇の後裔として位置づけられていることから、中央豪族が地方に進出する以前から角鹿海直は角鹿の支配を確立し、王権と密接に結びついていたことが考えられる。他方、その活動の形跡をほとんど確認することができないため、早い段階で角鹿の支配権は角鹿直に移行していたとする説、角鹿海直が角鹿直を称するようになったとする説などが提唱されている。ただし、天平3年(731)「越前国正税帳」に某郡少領・海直大食とあるので、完全に支配権を喪失した、あるいはウヂ名を改めたという訳ではないようである。
参考文献
後藤四郎「海部直の系譜について」(『日本歴史』329、1975年10月)
邑久町史編纂委員会『邑久町史』通史編、第2部、第1章、第4節(瀬戸内市、2009年3月)

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