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剣池

読み
つるぎのいけ
ローマ字表記
Tsuruginoike
登場箇所
孝元記、応神記・百済の朝貢
住所
奈良県橿原市石川町 地図を表示
緯度/経度
北緯 34°28'56.1"
東経 135°48'10.4"
説明
 孝元天皇の御陵が剣池の中岡の上にあるという。また、応神天皇の治世に、剣池を作ったとある(紀は応神天皇十一年十月条)。
 『日本書紀』には「剣池島上陵」とある。『延喜式』諸陵寮もこれと同表記で、大和国高市郡にあるとしている。現在の橿原市石川町の石川池に比定され、御陵はその南の中山塚1~3号墳が治定されており、幕末から明治にかけて改修が施された。
 なお、応神朝に作られた剣池の称が遡って孝元天皇の陵名として出ているのが問題となる。陵名は後世に付けられたものとする解釈が一般的で、また、応神天皇の治世に剣池を作ったというのは池の修繕を指すとする説もある。
 『万葉集』には「み佩かしを 剣の池の 蓮葉に」(13・3289)と詠まれている。また『日本書紀』では、舒明天皇七年七月に一つの茎に二つの花がついた瑞蓮が剣池に生えたとあり、皇極天皇三年六月戊申(六日)にはまた、一茎に二萼ある蓮が生えたのを豊浦大臣が見て、蘇我臣の将来の瑞兆だと見なした話が出ている。
URL
備考
本居宣長『古事記伝』22(『本居宣長全集 第10巻』筑摩書房、1968年11月)
水野正好ほか『「天皇陵」総覧』(新人物往来社、1994年4月)
角川文化振興財団(編)『古代地名大辞典』(角川書店、1999年3月)

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