令和6年度「古典文化学」公開講演会「霊峰英彦山と地域社会」を開催しました 2024.09.05 シェア Tweet 令和6年8月24日、TKP小倉シティセンター KOKURAホール(福岡県北九州市)で公開講演会「霊峰英彦山と地域社会」を開催しました。本講演会は天孫降臨神話と深い関わりを有する、九州の五社で組織される五神宮会(英彦山神宮、霧島神宮、鹿兒島神宮、鵜戸神宮、宮﨑神宮)と連携し、「九州の神話と神社」を主題に三ヵ年で行っていくものです。 本年度は、院友会福岡県支部・山口県支部・若木育成会福岡県支部の協力、添田町・添田町教育委員会・JR九州の後援のもと、英彦山神宮(福岡県)と連携し、英彦山に関する神話・伝承および英彦山と地域社会との関係について、高千穂有昭(英彦山神宮禰宜)、谷口雅博(本学文学部教授・「古典文化学」事業代表)、吉見俊哉(本学観光まちづくり学部教授)の3名の講演がなされました。 高千穂禰宜は「英彦山の歴史」という題で、英彦山の自然と動植物や英彦山神宮の歴史、また修験道の峰入りルートの地図アプリ化や宿坊の復元など、現在おこなっている神宮の取り組みなどについて講演されました。 谷口教授は「『古事記』『日本書紀』にみる天忍穂耳命」という題で、英彦山神宮の祭神である天忍穂耳命の神名の意義や記紀では天忍穂耳命が降臨しない理由について講演されました。 吉見教授は「精神文化とまちづくり――東京における社寺会堂連携の挑戦――」という題で、日本の人口減少や地方人口の減少・衰退を打破するため、成長社会から成熟社会へ転換し、「古いからこそ新しい」という価値観を21世紀の日本の指針とするべきと講演されました。 会場には83名が来場され、講演会は盛況の内に幕を閉じました。