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阿加流比売神

読み
あかるひめのかみ
ローマ字表記
Akaruhimenokami
別名
-
登場箇所
応神記・天之日矛
他の文献の登場箇所
-
梗概
 新羅国の沼のほとりで昼寝をしていた賤女が、日光にあたって孕んだ赤玉が阿加流比売神となる。天之日矛の妻となって尽くしたが、傲慢になった夫に罵られたため日本に逃げ渡り、難波の比売碁曽社に鎮座した。
諸説
 阿加流比売神の出生は、高句麗の朱蒙伝説に見られる日光感精卵生型の流れを汲んでいることが指摘されている。この出生形式は、大陸系の伝承に見られる日光感精型と、南方系の伝承に見られる卵生型の複合型であるという。また阿加流比売神と天之日矛の成婚は、前段の日光感精形式を人態形式に語り変えた二重表現であり、阿加流比売神の巫女的性格を示唆しているという。
 阿加流比売神の渡来コースは、大陸との海上交通の要所であり、文物・宗儀が将来された文化の通路でもあったという。延喜神名式に「摂津国東生郡比売許曽神社」、臨時祭式に「比売許曽社一座、亦名下照比売」、四時祭式に「下照比売社一座、或号比売許曽社」とある。摂津風逸に類話がある。
参考文献
三品彰英「古代宗儀の歴史的パースペクティヴ―天の日矛の後裔たち―」(『増補 日鮮神話伝説の研究(三品彰英論文集第四巻)』平凡社、1972年4月)
三品彰英「応神と八幡神」(『増補 日鮮神話伝説の研究(三品彰英論文集第四巻)』平凡社、1972年4月)
和田嘉寿男「姫島と阿加流比売」(『阪神間の文学』和泉書院 、1998年1月)

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