江戸時代中期の国学者・賀茂真淵による『万葉新採百首解』(京坂二書肆版)の翻刻テキスト。
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(第五五首) 巻之十九 以七月十七日遷-《二》任少納言ニ《一》仍テ作《二》悲別之歌ヲ《一》贈-《二》貽朝集使 伊波世野尓、秋芽子之努芸、馬并、始鷹猟太尓、不為哉将別(四二四九) いはせのに、あきはぎしぬぎ、こまなへて、はつとかりだに、せでやわかれん
掾久米朝臣広縄之館ニ《一》歌【二首の中】 こは天平勝宝二年也、大伴家持 のよめるなり したしき友に別れんとする時、今一度鷹狩してもろともに遊ひて だに、別れざるをくし(ママ)をしと也○伊い波は世せ野のは、和名抄に越中国新川郡 石勢【伊波/勢】とある所なるべし○初はつ鷹と猟かりは、夏過て初てかりするをもいふ べけれど、こゝは秋来て八月までもまたとも〴〵に、小鷹狩もせさるをいふ成〔四五オ〕 べし