江戸時代中期の国学者・賀茂真淵による『万葉新採百首解』(京坂二書肆版)の翻刻テキスト。
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(第八三首) 世間乎、常無物跡、今曽知、平城京師之、移徙見者(一〇四五) よのなかを、つねなきものと、いまぞしる、ならのみやこの、うつろふみれば
ならの都は、咲花のことく、栄え行て万代もと思ひたのまれし都 なるに、かくうつさるゝ事の有けるかな、世の中のたのめがたき事を、 かねて思ひつるは、大かたのわざにてぞこゝに深くしらるれと也